本日ご紹介するのは桜玉吉著「日々我人間」をご紹介します。
ひょんなことから数年を過ごした東京の漫画喫茶に別れを告げ、伊豆の山中に居を構えた玉さんを襲う、ネコ・シカ・ムカデ!
週刊文春好評連載、桜玉吉『日々我人間』がついに一冊に!「いったいなぜ?」と反響を呼んだ週刊文春連載開始からはや3年、待望の単行本化!!「すぐに休載するんでは?」などの憶測もなんのその、ほぼ隔週連載から毎号掲載になっても見事皆勤賞。その3年分150回をどーんとお届け。
激動の3年間の前半は東京・漫喫編、後半は伊豆編。
隣人の音に悩まされる満喫の狭い個室から、野生生物の襲来に悩まされる山荘へと生活はガラリと変わっても(変わってない?)、玉吉節は健在!「週刊文春お正月スペシャル号 丸ごと1冊タンマ君!」に寄稿した「タンマさん」もそっと収録。
紹介文にもある通り、休載しなかったことにまず驚きました!(失礼)
幼少の頃、叔父が購読していた「ファミ通」に連載されていた「しあわせのかたち」から桜玉吉の世界に入ったのですが、メンタルを病んでしまって「御緩漫玉日記」が終了してからは、活動内容をまったく存じ上げない状況でした。ですのでこの作品を見つけた時は嬉しかったものです。
5年ほど前、発売すぐにコミックを購入したのですが、調べてみたらkindleの電子版も販売されていたのでご紹介する次第です。全3巻中、2巻はアンリミテッド対応です。
執筆当時50歳を超えていた筆者が、淡々と暮らしながら日々漫画を描いていく様子が綴られていますが、ムカデやリスと戦うその姿を見ると、古くからの読者は「ああこの人健康になったんだな」と思わずにはいられません。もちろんそんな後方腕組み目線ではない新規の方にも、楽しめる内容になっています。
今も未来も不安しかない世の中ですが、この作品を読んでいると、不思議と「何にも怖くない」と思えてしまいます。コンビニで温めてもらったうどんを持って、海に行きたくなる一冊です。