ゲームブックってご存知ですか?
昭和の時代にゲームブックなるジャンルが流行ったらしいです。
ゲームブック (Gamebook) は、読者の選択によってストーリーの展開と結末が変わるように作られ、ゲームとして遊ばれることを目的としている本である。「アドベンチャーゲームブック」・「アドベンチャーブック」とも呼ばれる。
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本文は数十から数百個のパラグラフ(段落)に分けられており、各パラグラフには順に番号が付いている。読者はそれらのパラグラフを頭から順番に読むのではなく、パラグラフの末尾で指定された番号のパラグラフを次に読む。パラグラフ番号の代わりにページ数をそのまま利用し、1ページを1パラグラフとして扱うゲームブックもある。いずれも次に読むべきパラグラフは1つに限らず、多くは複数の行き先が存在する。それらはプレイヤーによる任意選択ができたり、後述するランダム要素によって決められたり、以前に行った選択や判定の結果が影響して決まる。このような方法によって、多様に変化するストーリーを実現している。
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多くの場合、読者は物語の主人公の立場となって困難に立ち向かい、ロールプレイングゲームやアドベンチャーゲームを本の形式で楽しめる。主人公に名前を付けられているものもあるが、二人称(「あなた」)が主人公となることも多い。複数の結末が用意されており、1つ以上のグッドエンディング(勝利)と複数のゲームオーバー・バッドエンド(敗北)がある点はコンピュータRPGやサウンドノベルなどと同じである。
また、作品によっては戦闘の勝敗などにランダム要素が取り入れられており、サイコロ等の乱数生成手段が使用される。一部の作品ではサイコロの目や数字などが各ページの隅に印刷されており、ページを適当に開けたときにそのページに印刷されている数字によって次の行動が指定され、サイコロを使わずプレイできるようになっている。
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実物を見せてもらったのですが、上記引用にあるように、パラグラフがバラバラに編集されていました。アイデアとしてはなかなか面白く、リバイバルの兆しもあるとかないとからしいです。
これはサウンドノベルと呼ばれるゲームの元になっているのは、想像に難くないでしょう。この春開発とサポートを中止した「戯画」のゲームの多くも、この流れをくんでいます。
これをKindleで出したらどうでしょうか?
ゲームブックからサウンドノベルに進化してきた道を敢えて逆走し、逆走しつつもKindleという最先端システムを用いる意味不明具合がウケるような気がします。
以上がイタニシくんの原稿なのですが、いったいどういう思考回路を持っていたら、このような発想が生まれるのでしょうか?ゲームブックをKindleで?というかゲームブック!?平成飛び越えて昭和にタイムスリップしてる場合か?
しかし、さすがにないだろうと調べてみたところ、Kindleでゲームブックを販売してました。玉石混淆なれど想像以上のボリュームです。確かにゲームブックのリバイバルブームは、数年前から密かに始まっていたようです。「電子書籍がゲームブックの世界に新たな可能性をもたらす。幻想迷宮書店代表・酒井武之氏と,新作「護国記」の著者・波刀風賢治氏インタビュー」という記事が4Gamer.netに掲載されたのも4年以上前でした。
システム的にはリフロー型電子書籍のリンク機能を使うことで、バラバラのパラグラフを繋ぐことは難しくありません。また物語さえクオリティが高ければ、ゲームと小説のハイブリッドであるゲームブックは、打ち出し方によっては特に大人に対して訴求力がありそうだといえます(もっとも質の高い物語を書くのは容易ではありませんが)
特に大人に対してと書いたのは、リフロー形式の場合、挿絵の位置に制限があり、任意のどの場所でも表示できない点が、ラノベ世代には厳しい可能性があるからです。またビジュアルノベルに慣れた人には、テキストオンリーのゲームブックは敷居が高いでしょう。
そういう意味では、Kindleではなく有償のビルダーを使ったビジュアルノベルの方が、この形式を表現しやすいのかもしれません。今後ゲームブックと電子書籍の関係がどのように進展していくのか注視しながら、勝ち馬に乗るのが、参入する場合の最適解かもしれません。