本日ご紹介するのは「まちまち」(かがみふみを著)です。
背が高いことにコンプレックスを抱く女の子・高木さんと、背が低いことにコンプレックスを抱く男の子・古賀くん。小学校時代からお互いに好意を寄せているのですが、いつのまにか身長が逆転し、それが原因で互いに思いを伝えられずにいます。
しかしふとしたことがきっかけで二人は交際を始めます。始めますが、そこからが前途多難。一朝一夕に身長に対するコンプレックスが消える訳もなく、小さなすれ違いを経験します。
この物語はおそらく初恋を実らせた二人が、互いの劣等感を受け入れながら成長していく物語です。今どきこんな高校生いるのか!?と思うくらい純情な二人に、見ているこちらがキュン死にしそうな展開のピュアストーリーです。
もちろん年頃の男女ですし、初めての恋なので、それなりのリビドーも抱えているのですが、そういったものを二人で体験したり乗り越えて成長するお話でもあります。出てくる電話がガラケー(懐かしのソニー・エリクソン、SO505iS)ですし、出版自体が2007年なので、今から15年近く前の物語ですが、どんなに文化や風俗が変わっても、人の心の本質は不変なのだと実感できます。
嫌なニュースばかり目にするこんな時代の、一服の清涼剤のような作品、オススメです。アンリミテッド対応で会員は無料で全2巻を読めます。