電子書籍を出すというのは、決して目的ではなく手段なのです。
でも目的と手段を見失うことってあるんですよね、にんげんだもの。みつを(偽物)
同じようにサイトを更新するのも、あくまで手段だと言えます。
言えますが、ついつい更新って目的になってしまうんですよねぇ。特に書きたいモノもないけど、取りあえずサイトが生きていると思ってもらうために更新しないとダメだ!って思う時です。それでつまんない記事を書いて読者に愛想を尽かされたら本末転倒なんですけど。
そういう自分の中でのせめぎ合いを意識しながら書いているのが、ほぼ最近のメインコンテンツといえる「Kindle本レビュー」の記事です。
Kindle本レビューは、基本的にアンリミテッドで無料レンタルが可能なマンガを紹介しています。以前はラノベを取り上げていたのですが、記事を書くために読むのはちょっとしんどいので諦めました。
このKindle本レビューですが、どうにもこうにも紹介する作品が偏っている気がします。取り上げる作品は、ほぼ記事のために初めて読むものばかりです。
チョイスする基準は、Amazonに表示される「あなたにイチオシ」「おすすめの本」「Kindle Unlimitedでお客様が興味ありそうなタイトル」から選んでいるのですが、たとえばグルメマンガを一回選ぶと当然次から表示されるのはそっち系が多くなって、結果的に似たような内容ばかりになっています。
そこでふと気づく訳です。似たような作品多すぎないか?って。
売れ線を考えたら出版社サイドとしても、二匹目のドジョウを狙うのは仕方ないとは思います。しかしB級グルメ、女子高生の日常系、転生、異世界転生、チートもの、それらの掛け合わせだけで、目新しいものを探すのはある意味至難の業です。
これって目的と手段の混同が招いた結果ですよね。
良い作品を広めるために出版するという本来の意味とは真逆になってる。
こういう飽和状態には、プラットホームそのものの衰退を招くような危惧を持っています。ジャンルありきで作品を生み出すことを強いると品質を犠牲にします。結果として、多くの作品が内容やクオリティに欠け、読者の期待を裏切りがちです。
また同じジャンルの作品が市場に過剰供給されることで、読者の選択肢が増える一方、市場全体の飽和感も高まります。あまりに作品数が多くなると一つひとつの作品は注目されにくくなり、競争が激化します。それを打破するための過剰な広告や競争的な価格設定は、市場的なチキンレースで持続可能な方法ではないでしょう。
そしてこれが一番恐ろしいのですが、同じジャンルの作品が次々と登場することで、ファンも疲弊し、熱心な支持を続けるのが難しくなることです。要するにブームが去るのです。
ブームが去るのが「異世界転生モノ」や「女子高生日常モノ」みたいに特定のジャンルなら問題ないのですが、コミック全般や電子書籍そのものの衰退に繋がるとしたら、看過できません。
まぁこんな弱小個人勢が気炎を上げても仕方ないのですが、気になって仕方ありません。