この数年間、固定レイアウトのKindle本はkindle comic creatorを使って制作していました。kindle comic creatorで書き出されるファイルは、MOBI形式です。
しかし、Amazonさんは2025年3月18日をもって、固定レイアウトのMOBIファイルサポートを終了しました。このアナウンスは以前から届いていたのですが、すっかり失念していて、新作「最先端貧乏」をkindle comic creatorで作ってしまい、ファイルをアップロードすることが出来ませんでした。
要するに、Kindle本を制作するのに、もうkindle comic creatorは使えないということでした。
kindle comic creatorは非常にシンプルで使いやすいソフトだったので、本当に残念です。kindle comic creatorの上位互換というか、代わりになるソフトは、Kindle Createです。こちらもkindle comic creator同様に、無料で配布されています(こちらからダウンロード可能)
基本的な使い方はkindle comic creatorと似ていますし、固定レイアウトだけでなくリフロー型も作ることができます。またマンガに関しては、便利な機能が追加されただけでなく、オーディオや動画などインタラクティブコンテンツの追加も可能になりました。
ただ我々Mamegohan Digital Publishingのように写真集を作る立場から見ると、少し面倒な手順が増えた印象です。
とにもかくにも気になったのは、原稿ファイルの読み込みです。読み込み方は基本的にcomic creatorと同じですが、複数ファイルの読み込みを想定していないのか、選択時にCtrlしながら一つずつクリックするしかないのです。comic creatorは左クリックで全てのファイルを選択できたのに、これが不可能になっています。またKindle Createの読み込みファイルを表示する箇所があまりに小さく、Ctrlでの選択が非常に面倒です。ファイル数が大量だと、選択するのを忘れる可能性もありそうです。
そもそも写真集はマンガと同じ作り方をする訳ですが、マンガのファイルはPDFでまとめられているのが前提のようなのです。これはcomic creatorで作っていた工程に、ファイルをまとめてPDF化するという手順が増えることを意味します。まぁPDF化なんてのは一瞬で可能ではあるので、慣れていくしかないのでしょうが。