最近というが今日なのですが、せっかくご依頼いただいたのにお断りするしかなかった電子書籍製作のお話がありました。
何仕事を選り好みしとんじゃ!と叱責を食らいそうですが、現実的にKindleでの出版は無理な内容だったんですよ。
ご依頼いただいたのは、イラストの電子書籍化でした。オリジナルの画であれば問題はなかったのですが、すべてアニメの18禁二次創作だったんですよね。依頼主は普段はpixivでイラストを発表されているんですが、そこに発表した作品をまとめて画集にして、pixivだけでなくKindleでも販売したいとのことでした。
pixivやBOOTHでの二次創作電子書籍販売は比較的簡単な手順で可能ですが、Amazon Kindleとなると著作権的に厳しいと判断したのです。どうしてもKindleでも出したいというので、ご自分でチャレンジしてみてくださいと、Kindle Comic Creatorを紹介してこの話は終了しました。デジタルで画を描ける方でしたら、簡単にKindleファイルが作れるソフトです。
また面倒なKindleでの出版方法は、このサイトに掲載してある具体的な方法を記したページを案内したら、分かり易いとのお返事をいただけました。制作費をいただいてファイルを作っても、出版できなかったら申し訳ないので、今回のような対応になった訳ですが、気分を害されていないのが幸いでした。
KindleはAIの画集は際限なく販売していますが、二次創作については厳しい印象です。商用なので制作元の二次創作ガイドラインも確認が必用になってきます。一枚一枚が高クオリティで、18禁ですが原作愛に溢れた作品だったので、ぜひともお力になりたかったのに残念です。
漫画でも小説でも、Kindleはあくまでオリジナル作品であることが前提の出版ツールです。そういう意味ではpixivやBOOTHとは完全に棲み分けが成されていると言えます。
電子書籍制作代行を請け負っている我がMamegohan Digital Publishingですが、デジタルツールを使って画を描いているクリエイターのお手伝いは、諦めた方が良いのかもしれません。クリスタやPhotoshopが使える方にとって、先に書いたKindle Comic Creatorでの電子書籍制作は、何も難しいことはないのです。
つまりいわゆる萌え系の画集は、依頼されないということです。アナログで画を描かれている、デジタル苦手な方のみにしか、訴求力はないのです。
最近は宣伝を怠っているので、写真集を作る依頼もあまり来ていません。電子書籍の販売だけでなく、今後制作代行でもある程度の収益を上げるつもりなら、告知だけでなく請け負う内容そのものも考えなければダメなターンに来ているのかもしれません。