本日ご紹介するのは「あきたこまちにひとめぼれ」古谷光平著です。
約280種類あり、味も形もぜんぶ違う栄養満点の日本人の主食「米」。身近すぎて見落としがちだが、こだわれば「こんなにも違うのか!」と思うほど多種多様。「青空レストラン」などに米博士としてちょくちょく登場する五ツ星お米マイスター・西島豊造氏を監修に迎え誕生したこだわりのお米ラブコメ!!
東京からスポーツ推薦で秋田の高校に入学した西宮虎次郎は、ヤンキーっぽい風貌とコミュ障な性格が相まって友だちができずに、孤独に一人暮らしをしています。ある日、夕食の買い出しにコンビニへ向かう途中で「米食堂こまち」を発見し、コンビニ遠いしメシ食えるなら何でも良いかと、のれんをくぐりました。
「米食堂こまち」は厳つい爺さんと孫の小町が切り盛りする人気店で、お米に合わせたおかずを提供する、こだわりの人気食堂でした。米なんかどれも同じだと思っていた虎次郎ですが、あっという間にお米の魅力にとりつかれます。そして食堂の看板娘は、コミュ障の彼は気づかなかったのですが、同じクラスの秋田小町でした。
改めて友だちとなった虎次郎と小町ですが、虎次郎の姉、謎の美少女熊谷=エミリア=シュバルツ、同じサッカー部の東方君、マネージャーのリンちゃんなど、お騒がせなキャラも続々と登場し、お米へのこだわりだけでなく、コメディとしても面白い内容になっています。
お米が銘柄によって味が違うこと、おかずや食べ方によって種類や炊き方を変えることは、誰もが知識としては知っている筈ですが、そういう難しい内容を分かり易く伝えてくれるのが、この作品の特徴です。唯一残念なポイントは、ラブコメと銘打つなら、もう少し虎次郎と小町の関係が進展するのを見たかったってことでしょうか?
全4巻で完結ですが、1巻はアンリミテッド対応です。無料枠だけでなく、全巻読んで欲しい作品です!