少し専門的な話だが、写真集に限らずKindleで出版する場合、データをmobiファイルにする前は、すべてjpgにしている。カラーモードはもちろんRGBだ。画像のトリミングはPhotoshopで行い、文字や装飾はIllustratorで作っている。Illustratorで作ったデータをPhotoshopにペースト、出来上がったものをWEBデータとして書き出し、最終的にmobiに変換する。
これ、自分的にはやり慣れた方法なので、特に疑問を持たずにやっていたのだが、実は無駄な工程が含まれてるんじゃね?とも、常々心のどこかでは思っていた。
しかしながらIllustratorからWEBデータを書き出すのは、クオリティ的に昔から抵抗があったし、jpg保存するのも、アートボード外のものまで書き出すので使う気にはなれなかった。
現在、Kindleで出版する雑誌形式の書籍を作っているのだが、これも上記の作業方法で作っていた。作っていたが、OSAKA candidのような写真集ではないので、これまでの方法だと工程が非常に煩雑になっていた。そこで思いついたのが、Illustratorのスクリーン用に書き出しの機能を使ってみたらどうだろう?ということだった。
Illustratorで作ったデータは当然だがIllustratorでしか開けない(PhotoshopやInDesignでも開けるが、Illustratorを持っていない人が、これらのソフトを持っている可能性は限りなく低い)そんなIllustratorを持っていない人でも作業状況を確認するためにjpgやpngで書き出すのが「スクリーン用に書き出しの機能」だ。
この作業がカンプ代わりにも必要なのは、DTPデザインをしてきた経験上で知っているが、わざわざ書き出し機能など使わずスクリーンショットを撮って使っていた。工程数はさておき、個人的には圧倒的に楽だからだ。
記憶が確かなら、スクリーン用に書き出すとアートボードのみをjpg保存できる筈だ。であれば、写真は配置してトリミングはクリッピングマスクを使用すれば、Photoshopを立ち上げることなくKindle本が作れるんじゃないか?と思いついたのだ。
結論から言うと、今までの作業は何だったのかという楽ちん具合だった。特に雑誌のような見開きデザインの場合、ズレを気にしながらPhotoshopで単ページ編集するよりは遙かに実用的な方法だ。もちろんOSAKA candidのような写真メインのファイルならこれまでのやり方の方がクオリティを保てるので、使い分けが重要になってくるだろう。
と巧くシメたつもりだったが、IllustratorのカラーモードがCMYKで作業していたので、書き出したjpgもまさかのCMYKになっていた。結局PhotoshopでRGBに保存し直したので、The二度手間だった。
最初からRGBでファイルを作れば、この方法は省力化が図れる良い方法ではないだろうか?(あくまで個人的な感想)というか、普通にKindleで雑誌を作るのならInDesignなのだろう。ただデザインとして細かい作業をしたいのであれば、やはりIllustratorは外せないだろう。
結論としてはIllustratorとPhotoshopの二つが、Kindle製作に最適というか、欠かせないアプリということだろう。